2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ヴァンダの部屋

壊れていく内側と壊れていく外側が同時進行する。固定されたカメラがそこで営まれる人間の行為を淡々と記録していく。虚飾のない人間の営為そのものに、見る者の心を動かすだけの大きなインパクトが存在するのだという痛烈なメッセージが伝わってくる。並催…

マルモ

都美術館のマルモッタン美術館展だが、目玉となるようなモネの大作展示がなく、小じんまりし過ぎの失敗展覧会だ。モネの倍(!)も展示されていたモリゾの作品はオリジナリティも乏しくまったく興味をひかれなかった。スポンサーが金をケチったかマルモッタ…

世にも珍妙なる裁定

昨日のK1曙×武蔵で角田信朗が、曙の反則攻撃でダメージを受け試合続行が困難になった武蔵にそのまま試合を続けさせ、その後の攻防で武蔵が倒れたら曙の反則負けとするなどという、わけのわからない裁定を下した。武蔵のダメージが想像以上に大きいことがわ…

フィットネスボクシング

初めてフィットネスボクシングに参加してみた。何だか動きがわからなくて終始メチャクチャだった。ただ仮に完璧に動けたとしてもこのプログラムはあまり面白くない。エンタテインメント性に欠ける嫌いがある。また、何をもって達成感を満足させるのかが明確…

クラプトン新譜はロバジョンカバー

クラプトンがついに「本丸」ロバジョンのカバーを出した。本人的には精一杯のトリビュート気分なのだろうが、聴いているとなぜかあざとさの方が前に出ているような気がするのはオレの偏見だろうか?以前武道館のライブに行ったこともあるが、なぜかクラプト…

卒業証明書を取りに行くと

卒業証明書を取るために卒業以来初めて母校の校舎を訪ねる。法学部がある(はずの)10号館におもむくが、中の様子が明らかに違う。3階から2階1階と降りていくとますます違和感が募る。1階の空手部道場を見て疑惑が確信に。10号館は部室棟になってい…

エアロビ

超久々にエアロビ(フィットネス体操)へ。初めての参加だというのに「今週と来週はまとめです」と、いきなりエンディングに突入されてしまった。メレンゲ、サルサ、サンバの基本ステップを習えたのはよかったが肝心のエアロビックフィットネスの動きにまっ…

ひとは何のために生きるか

山手線の殺人的混雑に思うのは彼ら彼女らはそんなにまでして会社に行きたいのかということだ。なぜ会社に行きたいのか?当然サラリーを得て生活するためだ。すなわち「生きる」ために彼ら彼女らは殺人的混雑の中にも嬉々として身を投げ入れる。翻って自分を…

めざせ脱観光

土曜日は松伯美術館と東寺、日曜日は醍醐寺を訪ねた。寺はいずれも春の特別観覧で、東寺では宝物館の密教資料が、また醍醐寺では金堂内部を見ることができた。寺などめったに行くことはないが、建築物の構造や配置の様式的な美しさ、そして積み重ねられてき…

京都で宿無しになる

京都に宿はなかった。ガイドブックであたりをつけたペンションステーション京都を訪ねたが、軽く門前払いを食らってしまった。歩いて探すのもかったるいので、駅地下のホテル案内所に行くも、一部屋も空きがないとのつれない返事。カプセルホテルも京都には…

伊右衛門

サントリーの伊右衛門がバカ売れしているらしい。竹筒をイメージしたペットボトルの形は確かに斬新、くびれ部分にしなりがあり適度な弾力感で握った感触が気持ちいい。500のペットのみが出荷停止とのことだから味やネーミングが支持されたものでないこと…

ちょっくら京都まで

京都へ。5時半起きで、朝7時10分の新幹線にまさしく飛び乗った。自由席の混雑状況によっては座れないこともあるかと心配したが、8割ほどの入れ込みで事なきを得た。観光シーズンにはまだちょっと早いせいか。途中静岡、浜松と止まり、自由席は立ち客で…

「政府首脳」は誰?

「政府首脳」は内閣官房長官のこと。「自民党首脳」は自民党幹事長のこと。「財務省首脳」は財務大臣か財務省事務次官のこと。正式な記者会見後の記者懇談会での発言を報道する際に使用する。「消息筋によると」は書いている本人であることが多い。(池上彰…

キュリアスな夢

突然ルーマニアに行った夢を見た。 なぜか街には日本語があふれ、その様子は三軒茶屋にそっくり。ガイドブックを買おうとやっと本屋を見つけたらそこは日本語の本の専門店であった。2階がレストルームのようになっており、本を持って自由に過ごせるらしい。…

週刊文春出版禁止

昨日、田中真紀子の娘に関する記事の掲載に対し、東京地裁が週刊文春に対し出版禁止命令の仮処分を出した。さっそく雑誌を入手し件の記事を読んでみたが(出版禁止の割には最寄りのJRのキオスクに通常通り積んであった。通勤ラッシュ終了後に回収したらし…

なるほどスキマ代表ね

サッカーアンダー23のキーワードは「体調が悪い(のによくやった)」ばかり。なぜか負けたときの言い訳に終始している。こりゃまさに隙間だな。山本さんご苦労さんでした!。

八丈島メモ

3/13、14と八丈島に上陸。浮き球の今季初大会に参加。夜行の11時間の船旅は思っていたより快適だった。朝9時半前に港に入ったときは雨模様だったが、グラウンドに到着してしばらくすると雨が上がりまずまずのコンディションになった。夜は分宿で他の部屋にあ…

誤算でしたね

結局高橋が名古屋を走らなかったことが選考を左右した。しかし今回の選考は少し批判回避の「安全主義」に傾きすぎたのでは? 実績重視、選考レースの形骸化の批判を避けようとの判断が、最終的な結果に大きな影を落としたということだろう。結局コンディショ…

高橋落選

高橋尚子は結局オリンピック落選だった。裏読みし過ぎた。いずれにせよ、近年たいした強豪と戦ったことのない経験不足の選手ばかりが選ばれる結果になったわけだ。 特に坂本は3回目のフルマラソンで初の優勝、しかも6位までを日本人が占めるというまさに「…

そして殺人者は野に放たれる

刑法39条問題を子細に追っていて興味深い。豊富な事例で裏付けた上での、39条は即刻削除すべしという提言には説得力がある。心神拘弱の認定に関する問題意識は共有できるものだ。日本の法曹が思考停止、機能不全に陥っている現状は何としても変えなけれ…

トラウマは時が解決しないか

「70年代、コスト削減を優先して牛丼の味を変え、消費者の反発を招き80年に会社更生法申請追い込まれた苦い経験」(日経3/11朝刊)が今だにトラウマとなって今回の豚メニュー投入の決断を遅らせたのだとしたら、一度負った心の傷はかくも長くその人の行動や…

松屋の逆襲

吉野家の豚丼250円キャンペーンに対抗して松屋が牛丼復活作戦に打って出た。 「牛丼がないことへの渇望感」が最大のマーケティング主題である、つまりお客が求めているのはあくまでも牛丼であると判断しているのだろう。以前の290円に100円プラスしての販売…

ストレイト ストーリー

アメリカの「感傷的なアンゲロプロス」かいなという映画ですか(長回しはないが)。でも風景の美しさは特筆に値します。時速8キロで見える風景ってこんな感じなんだろうという想像力は働きます。これはたぶんスクリーン上ではなく実際に体験してなんぼ。そ…

アフガニスタンで

今朝のニュースを見ていたらアフガニスタンで女性のスポーツ大会が開かれたという報道と映像が流れた。 タリバンが政権を握っていた時代は女性のスポーツが禁止されていたがこれが開放されたという文脈だ。しかし報道では、この大会は女性の「自由」を担保す…

吉野家250円戦略

吉野家が11日から15日まで豚丼を250円のサービス価格で提供するとのこと。いわゆる後だしジャンケンで勝利を呼び込もうという作戦に打って出るようだ。ブランド価値の低下などという幻想を振り切れず、豚メニューでは後手に回ったのに、投入するや否やなりふ…

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ

カウリスマキの作品のなかでも明らかに駄作の部類。アメリカの風景をもう少し対比的に描いてほしかった。映像として全体がやや平板になってしまったのが惜しく感じた。これ以外の彼の作品でうまくはまっていた、「風刺的な」役者の静止演技(?)がこの映画…

ブッシュシアター

ブッシュシアターの「アドレナリン・ハート」を見た。ブッシュシアターはロンドンの小劇場で、若手脚本家の発掘や育成に大きな役割を果たしているのだという。今回上演された「アドレナリン・ハート」は、わずか70分のショートスケッチであった。男女の恋…

もはや過去の60代は存在しないか

アクティブシニアが増えているという。日経MJの調査によると首都圏・近畿圏の60代の37.5%がそれにあたるとのこと。皆、シニアに分類されたり、老人扱いされることが嫌いなのだそうだ。60代以上の人間の意識が大きく変わり、それにともなって社会全体の老人像…

牛はアメリカ豚はデンマーク

アメリカ産牛肉の禁輸措置によって豚肉に需要がシフトしているが主な輸入元はデンマークなのだそうだ。デンマーク産の豚が日本人の口に合うらしい。そもそも日本とデンマークの間にそんな巨大な商取引が存在していたことに驚かされた。普段接するメディアで…

渡辺謙のオスカー落選に思う

先日渡辺謙がアカデミー賞の助演男優賞を逃して悔しがっている映像がテレビで流れた。渡辺の演技が、これまでのアカデミー賞の文脈に則しているものかどうか。そして、今の政治状況に照らし合わせて日本人の受賞がそぐうかどうか、というところが着眼点とな…