民がユニバーサルサービスを担うことの難しさ

ダイエーの50店舗廃止案に対し、20ほどの地域から反対の声が上がっているらしい。

地域によっては買い物をする場所がなくなってしまうのだという。都会に住んでいるといくらでも代替手段があるので想像力が働きづらいが、地方では店舗が公共的なものと認識されている場所もあるようだ。

しかし、ダイエー以外に店がないという過疎地では構造的にスーパーが利益を確保すること自体が難しいのだろう。何しろ不採算だから店を閉じようとしているわけだし。何より店舗利用の絶対数が少ないし、規模のメリットが働かないので運送コストも割高になるだろう。

郵政民営化論議にも通じるものがあるが、このことは民がユニバーサルサービスを担うことの難しさを物語っている側面がありそうだ。

そうした意味で考えれば郵便事業の民営化にはナイーブに賛成できないということになる。これはひとつの根拠になるだろう。