ストレイト ストーリー

アメリカの「感傷的なアンゲロプロス」かいなという映画ですか(長回しはないが)。

でも風景の美しさは特筆に値します。時速8キロで見える風景ってこんな感じなんだろうという想像力は働きます。これはたぶんスクリーン上ではなく実際に体験してなんぼ。それがすべての映画ですが…。

単なる消費財として作られた映画ってちょっと悲しい気分になります。映画で2時間楽しんだらその後は食事でもセックスでもご自由にどうぞ。と、ただ単にデートのメニューを埋めるために量産される映画ばかりの現状に非常に虚しく悲しいものを感じてしまいます。そしてそういう脚本にしか金がつかない。ハリウッドってここまで良心を失ったのか。つらいですなあ。
デビッド・リンチもこれでは持ち味を発揮する場面がないんでは?これだけ説明的なカットが連発されるなんて、今までの彼の映画にあったろうか?ま、もし本人が喜々として取り組んでいるのなら何をかいわんやですが…。