オ・近合併に思う

オリックス近鉄の合併が決まったが、事情は近鉄側の身売りに近いもののようだ。年間40億もの赤字を垂れ流していたというのでは、この結末は目に見えていただろう。

この経過を受けて、1リーグへの再編を予測あるいは期待する声も聞かれるが、私は1リーグ制に魅力を感じない一人だ。

昔から「人気のセ・実力のパ」などといったキャッチフレーズがあったようにセとパを対立的に捉えることによって、応援する楽しみが増幅されていたことは間違いないだろう。であればこそ日本シリーズに独特の緊張感が生まれたはずだ。

アメリカのMLBはもちろん、他のメジャースポーツに置いてもすべてに複数リーグ制が保たれているのは、プレーオフや決勝トーナメントに盛り上がりのピークを築くのに必須のシステムであるからだ。

そのへんを考慮すれば今1リーグ制に言及する人は、野球ひいてはスポーツ観戦の本質的な楽しみを知らない人間であることが容易に想像できるだろう。

一方、巨人戦しか視聴率が取れないからと嘆くのは、経営才覚の欠如を他人のせいにしているに過ぎない。最初から諦めの姿勢では永遠にブレークスルーは訪れない。
ところで、オリックス近鉄の合併チームの名前は、「オリ鉄バッファローウェーブス」がいいな。