長島美術館

長島美術館へ。鹿児島中央駅から徒歩で約30分かかった。しかも後半の約1キロはえらく急な坂を延々と上り続けるという苦行だ。山の頂上に位置するこの美術館から眺める景色は壮観と言える。鹿児島の景観にとって桜島の存在はやはり欠かせないものだということをつくづく実感した。

館は7つの展示室に分かれており、第1展示室は郷土に関係の深い画家の作品が並べられている。黒田清輝藤島武二和田英作東郷青児など名前になじみのある画家が皆鹿児島出身だということを初めて知り、へ〜という感じ。
また、ロダンの「考える人」のホンモノがあったりして驚く。今まで漠然と人物の等身大のサイズを想像していたので意外な小ささであった。
企画展はシャガールの「ダフニスとクロエ」版画42点連作の展示。粗筋を書いた紙が用意されていたので各作品の表現意図が明確に理解できたのはよかったが、どれも小さく軽い作品なのでズシッとくる手応えに欠けるきらいはある。

地下の薩摩焼コーナーはお勉強要素も感じられるが、それはそれで悪くない。焼き物の様式性は苦手だが猿を全面にあしらった壷(?)などには遊び心が感じられ面白かった。