愛車売却
8年乗った車ホンダCR−Vを売ろうと、買取会社5社に無料出張査定を依頼した。会社により仕事の進め方が異なり面白かった。
若い営業マンは、ノルマの達成ためかとにかくしつこい。同じ切り口をひたすら繰り返して成約を迫るようだ。
ただ、結局同じ論点の反復に過ぎないので、説得力に欠けることは間違いない。
一方ベテラン風は、要点を得ているというか、合理的というか、いずれも話が短く、そっけない印象さえ受けた。
最終的には金額と営業マンの見た目の信頼性を総合的に判断してC社に決めた。
5社との交渉で完全に1日がつぶれてしまったのは実にもったいなかったが、買取会社が無数に存在するという事実や各社の営業スタイルの一端を垣間見れたのは何かの参考になるかもしれない。これも勉強のひとつと割り切ろう。
近江飛龍劇団
当初大衆劇団という単語から連想したのは、メインストリームから外れ、よりコアな層を相手にしてのリハビリ的な興行というイメージ。しかし、その予想はいい意味で裏切られた。
座長のマルチパフォーマンスからは、徹底したプロ意識に根ざした才能のほとばしりが弾けだしていた。
これはもう完全にひとつのカテゴリーを作っているじゃないかという感動に襲われた。しかもこの機会に恵まれなかったら、大げさに言えば一生出会えなかったかもしれない類のだ。
座長の演技の多彩さ、目配りの幅の広さ、完成度と、公演の3時間30分間まったく飽きさせない工夫がみなぎっていた。この貪欲さ。ひたむきさ、前向きさ。日頃の自分の仕事に対する取り組みの甘さにまで考えが及んで、恥ずかしくなったくらいだ。
座員の若さにも驚く。男女とも平均20歳くらいだ。ほかで使いものにならなくて流れてきたというより、はなからこの世界に狙いを定めてきたといった風情だ。
今は、ヤンチャな子供たちを従えての座長の果てしないエンターテインメント披露といった趣だが、この劇団のポテンシャルには大いに期待が持てるし、今後のさらなる充実がとても楽しみである。
プロ野球に楽天参入
新興IT企業が重厚長大企業のクラブへの入会資格を得た格好である。
しかし、プロ野球経営を計数化しようという試みはそんなに悪くない。
企業の広告宣伝費として赤字垂れ流しが容認されてきた球団経営に風穴を開けてほしいものだ。
一方、田尾ー山下という付け焼き刃の人事には疑問が残る。いかにも審査に間に合わせましたという感じとしか見えない。
有力選手が次々にメジャーに流れていくことで国内の空洞化がますます進行していくことは疑い得ない。
これまで以上にタレント確保が困難になる状況が現出すれば、よく取り沙汰される裏金問題が深刻化することも容易に想像できる。
裏金を使わない「クリーン」なチームは有力選手が集まらず、常に最下位争いとなるのはこれまでの歴史が物語っている。
楽天参入が選手獲得制度、リーグ全体の運営から見直される機運となることが望まれるが、果たしてどのくらいのインパクトを与えてくれるのだろう。お手並み拝見だな。
イラクの人質殺害
イラクで人質になっていた日本人の男が遺体で発見された。
本人が亡くなってしまった今となってはこの男がイラクに入った理由は明らかになることはないだろうが、いわゆる「自分探し」の一環だったのではないかなどという噂もある。
無法の戦場に行かなければ見つけられない自分っていったい何?て感じだが、まあそこまで深い考えはなかったろう。
自分の経験に照らして言えば、戦争中のイラクは別格ではあるが、一般に治安が悪いと喧伝され、またそう信じられている国や都市でも、実際に行ってみるとそれほどでもないということが往々にしてある。
多くの国を訪れていると、その感覚が普通になり、徐々に麻痺して、刺激が足りないと感じられるようになるということは容易に想像できることだ。
この男もイスラエル、ヨルダンを経由してバグダッドに向かったとのことなので、刺激不足感から来るちょっとした好奇心レベルだったのではないか。実際ヨルダンて自分も行ったことあるが結構退屈な国かも。
また、イラクでサバイバルしてきたよとか帰国してから友達に自慢すれば尊敬されること請け合いだし、そんなヤマっ気も多分にあったのではないか。
そうした意味では殺されて何もかもが消え去ってしまうことと比べての代償が、小さすぎやしないかとも思うがその辺は本人の価値観の問題だから、他人がどうこう言う筋合いではない。
外務省としては結果がどうあれこの案件が早々に決着してホッとしてるだろう。大臣が葬式で焼香上げれば一件落着だし、今イラクなんか行くと痛い目に遭うよ、国は一切面倒みないよというメッセージを効果的に国民に伝えることができたということで、むしろありがたいくらいだと思っているかもしれない。
いずれにせよ、割と早くニュース価値がなくなったことで、マスコミから忘れ去られるのもあっという間だろう。2週間後には誰も話題にすることはなくなるに違いない。
レトロブーム
お台場に昭和30年代を再現したテーマパークができて以来、レトロがファッションとしてブームになりつつあるようだ。
同様の企画でレトロ飲み屋も次々に開店している。火事で焼けた後にリ・ビルドされた新宿西口の思い出横丁などはその「はしり」と捉えることも可能かもしれない。
しかし、付け焼き刃に思えるこの種の施設には注意が必要だ。ブームを牽引しているのがどういった層なのか冷静に見極めることが肝要だ。
リピーターを生み出す方策が確定できなければ、この刹那的な市場に参入すべきではないだろう。